純正HIDバルブは、切れた時や明るさが落ちた時に交換することがあります。
ただし、HIDはハロゲンバルブと仕組みが異なり、バラストやイグナイターで高電圧を扱うライトです。
作業に不安がある場合は、無理をせず整備工場やカー用品店へ依頼してください。
この記事では、ダイハツ・ムーヴカスタムL150/L160系を例に、純正HIDバルブの外し方、取り付け手順、バルブ形状の確認ポイントを紹介します。

車によってHIDの形状や交換方法は異なります。この記事は、ムーヴカスタムL150系での作業例として参考にしてください。
ムーヴカスタムL150のHID交換
今回、HIDバルブを交換した車は、ダイハツ・ムーヴカスタムです。

作業車両
| メーカー | ダイハツ |
|---|---|
| 車名 | ムーヴカスタム |
| 型式 | L150/L160系 |
| 世代 | 3代目ムーヴ |
| 年式目安 | 2002年10月から2006年10月ごろ |
ダイハツ公式U-CATCHのWEBカタログでも、2002年10月から2006年10月ごろのムーヴにL150S、L152S、L160Sなどの型式が掲載されています。
ムーヴにはHID車とハロゲン車があります。HID車とハロゲン車では、バルブ形状も構造も違います。
今回交換するのは、純正HIDバルブです。ハロゲンバルブ車の交換手順とは異なります。
作業前に必ず確認すること
HIDバルブを購入する前に、次の点を確認してください。
- 自分の車がHID仕様か、ハロゲン仕様か
- 車検証の型式と初度登録年月
- 現在装着されているバルブ形状
- ヘッドライトがリフレクター式か、プロジェクター式か
- 左右どちらを交換するか
ムーヴカスタムL150/L160系の作業車両では、装着されていたバルブはD2Rでした。
ただし、年式、グレード、ヘッドライトの仕様、過去の交換歴によって異なる可能性があります。必ず現車のバルブ形状を確認してください。
HID作業時の注意点
HIDは、バルブとバラストが組み合わさって点灯する仕組みです。バルブだけで点灯するハロゲンとは違います。
作業前には、ライトスイッチをOFFにし、点灯直後であれば十分に冷ましてから作業してください。
注意
HIDは高電圧を扱う部品です。作業に不慣れな方、配線やバラスト周辺に不安がある方、後付けHIDや加工された車両は、DIYで無理に作業せず専門店へ依頼してください。
安全面を考えると、作業時はバッテリーのマイナス端子を外しておく方が安心です。
また、HIDバルブのガラス部分は素手で触らないようにしてください。油分や汚れが付くと、点灯時の熱でトラブルにつながることがあります。
純正HIDバルブの外し方
まず、ボンネットを開けてエンジンルームにアクセスします。
HIDの点灯直後は、バルブや周辺部品が熱くなっています。時間をおいてから作業してください。

ヘッドライト後ろ側からHIDバルブへアクセスします。
ヘッドライトは左右にあります。ムーヴの場合、左側の方がスペースに余裕があり、右側はやや狭く感じるかもしれません。
作業手順は左右とも基本的に同じです。
今回は、左側のHIDバルブを交換していきます。
まず、バルブ後ろ側にあるプラスチックカバーを外します。

プラスチックカバーは、手で回して外します。
回す方向はカバーに記載されています。作業車両では、反時計回りに回して外しました。
このカバーは密閉性を保つためにOリングが付いており、かなり硬いことがあります。

力が入りやすい部分ですが、無理にこじるとカバーのツメを折ったり、手をぶつけたりすることがあります。ゆっくり力をかけて外してください。
次に、HIDバルブ後ろ側の金属ソケットを外します。
この金属ソケットも、カバーと同じように回して外します。
中央の金属部分を反時計回りに回すと、カチッという感触があり、バルブ根元との結合が外れます。
すんなり外れない場合は、強くこじらず、軽く左右に動かしながら外します。

ソケットを外すと、HIDバルブの後方にアクセスできます。
HIDバルブを外すには、ヘッドライト側に固定されている金属ピンを解除します。
上部の金属ピンをいったん後ろへ押し、引っかかっているフックから外します。

上部に2箇所あるため、同じようにフックから解除します。
金属ピンが外れるとHIDバルブが固定されていない状態になるので、バルブを慎重に取り出します。
外したHIDバルブです。

装着されていたバルブは「D2R」でした。
D2R・D2S・D4S・D4Rの違い
純正HIDには、D2R、D2S、D4R、D4Sなどの種類があります。

「R」と「S」は、ヘッドライトの方式に関係します。
- D2R/D4R:リフレクター式ヘッドライト向け
- D2S/D4S:プロジェクター式ヘッドライト向け
RとSでは、遮光の考え方や口金形状が異なります。無理に取り付けできたように見えても、配光が崩れたり、対向車へまぶしい光を出したりする可能性があります。
また、D2系とD4系はバラスト側の仕様も異なります。D2Rの車にD4Rを付ける、D4Sの車にD2Sを付ける、といった選び方はできません。
ムーヴのHIDバルブ形状は、年式や型式で異なります。
- L150/L160系カスタム:D2Rの例あり
- L175S/L185Sカスタム:D4Sの例あり
- LA100/LA110Sカスタム前期:D4Sの例あり
上記は代表例です。実際に購入する時は、車検証、現車のバルブ表示、販売ページの適合表を必ず確認してください。
純正HIDの取り付け手順
取り付けは、取り外しと逆の手順で行います。
バルブを入れる時は、ヘッドライトの挿入口やバルブ先端に当てて傷を付けないように、慎重に差し込みます。
HIDバルブ後方の切り欠きと、車両側の切り欠きを合わせて取り付けます。

バルブを正しい位置に入れたら、金属ピンで固定します。
次に金属ソケットを取り付け、最後にプラスチックカバーを戻します。
プラスチックカバーは、外す時と同じく装着しにくいことがあります。
カバーのツメと車両側のツメ位置を確認し、奥までしっかり入れてから回してください。
無理に押し込んだり、斜めのまま回したりすると、プラスチックカバー内のツメが折れることがあります。
カバーが正しく固定されていないと、防水性が落ちる可能性があります。最後にカバーが浮いていないか確認してください。
作業の注意点
ムーヴカスタムL150系の純正HIDバルブ交換では、次の点に注意してください。
- 点灯直後は高温なので、十分に冷ましてから作業する
- 作業前にライトスイッチをOFFにする
- 必要に応じてバッテリーのマイナス端子を外す
- HIDバルブのガラス部分を素手で触らない
- D2R、D2S、D4R、D4Sなどの形状を間違えない
- 金属ピンやカバーを無理にこじらない
- 取り付け後は点灯確認とカバーの固定確認を行う
カバーを外す時は力が必要ですが、力をかけすぎると破損することがあります。
後方スペースが狭いので、バルブを出し入れする時は、バルブ先端をぶつけないように注意してください。
バルブ形状は、純正装着バルブと同じものを選んでください。
今回の作業で必要工具はありませんでした。
交換作業の動画
HIDバルブの交換方法は、動画でも撮影しています。
プラスチックカバーは硬くて外れにくいことがあります。パーツの破損やけがに注意して作業してください。
一度作業すると構造は分かりやすくなりますが、HIDは高電圧部品を含むため、不安がある場合は無理をしない方が安心です。
カー用品店や整備工場へ依頼する場合の工賃は、店舗、車種、作業範囲、持ち込み可否で変わります。現在の費用は作業を依頼する店舗で確認してください。
社外品HIDを選ぶ時の注意
HIDバルブは、メーカー、色温度、明るさ、保証内容などによって種類が分かれます。
購入する時は、安さだけで選ばず、次の点を確認してください。
- バルブ形状が現車と同じか
- D2R/D2S/D4R/D4Sを間違えていないか
- 純正交換用か、後付けキット用か
- 車検対応の表記があるか
- 販売ページの適合表と保証内容
特に後付けHIDや加工が必要な商品は、配線不良や火災につながるおそれがあります。取り付け説明書を読み、必要に応じて専門店に依頼してください。
■ ムーヴL150系のパーツの外し方まとめ
⇒ 【ムーヴカスタムL150系】パーツの取り外しや交換方法
■ ムーヴLA100系のパーツ取り付けはこちら
⇒ MOVE L110 取付関連
まとめ
ムーヴカスタムL150/L160系の純正HIDバルブ交換では、バルブ形状と作業時の安全確認が重要です。
今回の作業車両では、装着されていたHIDバルブはD2Rでした。
ただし、ムーヴは年式や型式によってHID形状が異なるため、購入前には現車のバルブ表示と適合表を確認してください。
作業自体は工具なしでできる場合がありますが、HIDは高電圧部品を含みます。バルブが熱い状態で触らないこと、ガラス部分を素手で触らないこと、カバーを確実に戻すことを意識して作業してください。
不安がある場合は、整備工場やカー用品店へ依頼するのが安心です。