2024年に登場したクラウンエステート(TZSH35W/AZSH35W/MXSW35W)は、従来のトヨタ車で一般的な“ホイールナット式”ではなく“ホイールボルト式”を採用しています。
輸入車で主流の方式のため、いつものホイール交換と同じ感覚で作業するとミスにつながりやすく注意が必要です。
この記事では、クラウンエステートのホイールボルト締め付けトルクと、正しい締め付け手順・社外ホイール装着時の注意点・よくある質問を初心者でも分かりやすく解説します。
目次
クラウンエステートのホイールボルト締め付けトルク
- 対象:クラウンエステート(TZSH35W/AZSH35W/MXSW35W/2024〜)
- ホイール方式:ボルト式(ナット式ではない)
- 締め付けトルク:140 N・m(1428 kgf・cm)
- ボルトサイズ:M14 × P1.5
- 座面形状:球面(R14)
- 純正ホイールサイズ:21インチ(235/50R21 など)
車重の大きさ・大径ホイールに合わせて比較的高いトルク値 140N・m が設定されています。
必ずトルクレンチで正確に締め付けましょう。
エマーソン(Emerson) トルクレンチ トルク対応レンジ 40〜200N・m トルク精度 ±4% 12.7mm (1/2インチ) 103N...
ボルト式とナット式の違い(初心者向け)
クラウンエステートの採用するボルト式は、国産車に多いナット式とは構造が異なります。
| 項目 | ボルト式(クラウンエステート) | ナット式(一般トヨタ車) |
|---|---|---|
| 固定方法 | ホイール側からボルトをねじ込む | スタッドボルトにナットを取り付ける |
| 作業性 | ホイールを手で支える必要がありやや難しい | スタッドに引っ掛けられるので簡単 |
| 注意点 | 座面形状・ボルト長の適合が必須 | ナット形状に注意すれば比較的簡単 |
構造を理解していないと、ボルトの掛かり不足や座面不一致でトラブルが起こる可能性があります。
正しい締め付け手順(140N・m)
クラウンエステートはホイール“ボルト式”のため、一般的なナット式よりも作業難易度が高く、手順を間違えるとボルトの掛かり不足や座面の密着不良が起きやすくなります。
特に大径ホイール&重量級ボディのため、適切な手順で均等に締め付けることが安全性に直結します。
以下の流れを守れば、DIYでも安心して交換できます。
- ホイールをハブに押し当てて“保持”しながらボルトを手でねじ込む
途中で引っかかる感触がある場合は無理に締めない。 - 対角線(クロス)順に軽く仮締め
均等に密着させるため必須。 - 車を軽く接地(浮いたまま締めない)
- トルクレンチを140 N・mに設定し、クロス順で本締め
クリック反応後は押し込まない。 - 100km走行後に再トルク(増し締め)
ボルト式は“なじみ”によりトルクが落ちやすいため特に重要。
どの工程も重要ですが、特にトルクレンチでの本締め+100km走行後の再トルクは必須です。
ボルト式は走行初期の“なじみ”でトルクが低下しやすいため、再チェックを怠ると緩みによる異音や走行中の脱輪につながるリスクがあります。
おすすめトルクレンチ
迷ったら信頼性重視。
クラウンエステートのトルク管理に使いやすいモデルです。
トルクの値は細かく設定できるため、他の車でも使うことができます。
規定のトルク値に設定して締め付けてください。
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エマーソン(Emerson) トルクレンチの使い方はこちら
社外ホイールを装着する場合の注意点
- 座面形状が球面(R14)対応か必ず確認
テーパー座ホイールは基本的に使用不可。 - ボルトの長さが適正か
短すぎ → ねじ掛かり不足/長すぎ → ハブに干渉 - ハブリング推奨(ハブ径60mm)
- 荷重指数(LI)に要注意
大径タイヤのためLI不足はNG。
クラウンエステートはボルト式のため、一般的な国産車用ホイール(ナット式前提)が適合しないケースが多く、適合確認は必須です。
Q&A:締め付けトルクに関する疑問
Q1. インパクトレンチだけで締めてもいい?
A. NGです。過大トルクになりやすく、ボルト伸びや座面破損の原因になります。
Q2. 冬タイヤでもトルクは変わらない?
A. 基本は140N・mで共通。ただしホイールメーカー指定がある場合はそちらを優先。
Q3. ボルトは毎回交換が必要?
A. 再使用可能ですが、サビ・ネジ山損傷・座面荒れがあれば交換推奨。
まとめ|クラウンエステートは140N・mが基本の締め付けトルク
- ホイール方式:ボルト式
- 締め付けトルク:140N・m(1428kgf・cm)
- ボルトサイズ:M14 × P1.5
- 座面形状:球面(R14)
- クロス順で本締め・100km後に再トルク
正しいトルク管理は、安全な走行とホイールの寿命を守るために欠かせません。
クラウンエステートのタイヤ交換やホイールカスタムを安心して楽しんでください。
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