フィット(GR系)のタイヤ交換やローテーションを自分で行う場合、「どれくらいの強さで締めればいいのか」「ちゃんと締まっているのか」と不安になることがあります。
ホイールナットは、締め付け不足だと走行中のゆるみにつながり、締めすぎるとハブボルトやナットを傷める原因になります。最後はトルクレンチを使い、指定トルクで確認するのが基本です。
この記事では、フィット(GR系)の締め付けトルク、ソケットサイズ、純正ホイールと社外ホイールのナット形状、タイヤ交換時の注意点を整理します。
フィット(GR系)のホイールナット締め付けトルク
Honda公式の取扱説明書とサービスデータでは、フィットのホイールナット締め付けトルクは108N・mと案内されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象車両 | フィット(GR系) |
| 主な型式 | GR1 / GR2 / GR3 / GR4 / GR5 / GR6 / GR7 / GR8 |
| 締め付けトルク | 108N・m(11kgf・m) |
| ナット二面幅 | 19mm |
| ネジ径/ピッチ | M12 / P1.5 |
| 純正ナット座面 | 球面座(R12) |
kgf・cm表記とkgf・m表記は単位が違います。108N・mに対応するのは11kgf・mです。
トルクレンチを使うときは、108N・m、または11kgf・mに設定して締め付けます。

トルクレンチが必要な理由
タイヤを取り付けるときは、ホイールをナットで車体側に固定します。
ただ強く締めればよいわけではなく、車ごとに決められた締め付けトルクがあります。手の感覚だけで締めると、人によって強さがばらつきやすいです。
トルクレンチは、所定のトルクでねじを締め付けるための専用工具です。
自分でタイヤ交換をする方は、締め付け不足や締めすぎを防ぐために、最後の確認用として用意しておくと安心です。
ホイールナットには規定トルクがあります。適当に締めるのではなく、車両の指定値に合わせて締め付けてください。
クリック式のトルクレンチは、設定したトルクに達すると「カチッ」と反応します。
反応したあとにさらに力をかけ続けると、締めすぎになることがあるため注意しましょう。
フィット(GR系)の型式と年式

この記事で扱うのは、4代目フィットにあたるGR系です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | ホンダ |
| 車名 | フィット(FIT) |
| 主な型式 | GR1 / GR2 / GR3 / GR4 / GR5 / GR6 / GR7 / GR8 |
| 発売時期 | 2020年2月から |
GR系フィットは2020年2月に発売された4代目モデルです。
2022年10月のマイナーモデルチェンジ以降の車両や、グレードによって仕様が異なる場合があるため、最終的には取扱説明書や実車の仕様も確認してください。
タイヤ交換に使う工具

フィット(GR系)のタイヤ交換では、主に以下の工具を使います。
- トルクレンチ
- 19mmソケット
- 十字レンチ、またはホイールナットレンチ
- ジャッキ
- 輪止め
- 作業用手袋
作業は、硬くて平らな場所で行います。ジャッキアップ中に車が動かないよう、パーキングブレーキと輪止めを使ってください。
フロアジャッキがあると作業効率が上がります。
フィットのタイヤ交換方法
タイヤ交換は、車をジャッキアップしてタイヤを浮かせ、ホイールナットを外してタイヤを交換する作業です。
純正ジャッキや工具は、車両のラゲッジ下などに収納されている場合があります。
車両仕様によって収納場所や装備が異なることがあるため、作業前に取扱説明書を確認してください。
ジャッキは、車体下部の指定ジャッキアップポイントにかけます。指定位置以外にかけると、車体を傷めたり、車が不安定になったりするおそれがあります。

タイヤを取り付ける前に、ホイールの取り付け面やハブ周辺に汚れ、サビ、異物がないか確認します。
取り付け面に異物があると、ナットを締めてもホイールが正しく密着しないことがあります。
ホイールナットの締め付け手順

ホイールナットは、対角線の順番で少しずつ締め付けます。
- ホイールを取り付ける
- ナットを手で回して仮締めする
- 対角線の順番で軽く締める
- 車を下ろしてタイヤを接地させる
- トルクレンチを108N・mに設定する
- 対角線の順番で2〜3回に分けて本締めする
フィット(GR系)の締め付けトルクは、108N・m(11kgf・m)です。
ソケットは19mmを使用します。トルクレンチが「カチッ」と反応したら、そこで締め付けを止めます。
純正ホイールは球面座ナット
フィットの純正ホイールナットは、Honda公式サービスデータで球面座(R12)と案内されています。
Honda純正ホイールに使うナットは、一般的な社外ホイールで多く使われる60度テーパーナットとは座面形状が違います。
純正ホイールには純正形状に合うナットを使い、社外ホイールにはホイールメーカーが指定するナットを使ってください。
社外ホイールを装着する場合は、純正ナットをそのまま使えるとは限りません。
スタッドレス用ホイールを用意するときも、ナット形状、ネジ径、ピッチ、二面幅を確認しておきましょう。
→ ホンダ車のホイールナットサイズは?球面座とテーパー座の違い・選び方
15インチ・16インチでも締め付けトルクは同じ?
フィット(GR系)のホイールナット締め付けトルクは、純正ホイールであればタイヤサイズやホイールサイズにかかわらず108N・mです。
ただし、社外ホイールを装着している場合は、ホイールメーカーの指定や使用するナット形状を確認してください。
トルクレンチを選ぶときの注意点
トルクレンチを選ぶときは、フィット(GR系)の108N・mに対応できる範囲のものを選びます。
一般的なタイヤ交換用トルクレンチには、28〜210N・m程度の範囲で設定できるものがあります。商品によって対応範囲、付属ソケット、差込角、精度、収納ケースの有無が違います。
価格や在庫、付属品は変わるため、購入前に販売ページで最新の内容を確認してください。
タイヤ交換後は空気圧も確認

タイヤ交換後は、ホイールナットの締め付けだけでなく、タイヤの空気圧も確認してください。
保管していたタイヤは、使っていない間にも空気圧が下がることがあります。
スタッドレスタイヤから夏タイヤへ戻すときや、夏タイヤからスタッドレスタイヤへ交換するときも、取り付け後に空気圧を合わせましょう。
空気圧は、運転席ドア付近の空気圧ラベルや取扱説明書で確認できます。装着しているタイヤサイズによって指定空気圧が異なる場合があるため、実際に付いているタイヤサイズも見てください。
まとめ
フィット(GR系)のホイールナット締め付けトルクは、108N・m(11kgf・m)です。ソケットサイズは19mmです。
純正ホイールナットはM12×P1.5、二面幅19mm、球面座(R12)です。
社外ホイールを装着する場合は、純正ナットではなくホイールに合ったナットを使用してください。
タイヤ交換時は、ナットを手で仮締めし、対角線の順番で2〜3回に分けて締め付けます。
最後はトルクレンチで108N・mに合わせ、タイヤ空気圧も確認しておきましょう。