「ETCやドライブレコーダーの配線をAピラーの中へ隠したい」
「Aピラーのカバーはどうやって外す?」
「サイドカーテンエアバッグがある車でも配線していい?」
ETCやドライブレコーダーを取り付けるとき、配線をきれいに隠すために使われることが多いのがAピラーです。
Aピラーカバーの内側へ配線を通すことで、コードが車内に垂れ下がりにくく、すっきり取り付けることができます。
ただし、最近の車はAピラーからルーフサイドにサイドカーテンエアバッグが装着されていることがあります。
エアバッグ装着車では、配線ルートや固定方法を間違えるとエアバッグの展開を妨げる可能性があるため注意が必要です。
この記事では、実際にダイハツ・ムーヴ L150系へETC配線を通した作業を例に、Aピラーへ配線を通す基本的な方法と注意点を紹介します。
Aピラーとは?
Aピラーは、フロントガラス左右にある車体の柱部分です。

車内側には樹脂製のAピラーカバーが取り付けられています。
ETCやドライブレコーダーなどの配線をフロントガラス上部から足元へ通したい場合、Aピラー内部を利用することがあります。
Aピラー内へ通すことが多い配線
Aピラー周辺へ配線することが多いパーツには、次のようなものがあります。
- ドライブレコーダー
- ETCアンテナ
- GPSアンテナ
- 地デジアンテナ
- レーダー探知機
- 追加メーターなど
配線を隠すことで見た目はすっきりしますが、安全装備や純正配線を妨げないことが最優先です。
最初にサイドカーテンエアバッグの有無を確認する
Aピラーを外す前に、サイドカーテンエアバッグが装着されている車両か確認してください。
車種によってはAピラーからルーフサイド付近にエアバッグ本体や関連部品があります。
確認方法としては、次のようなものがあります。
- Aピラーやルーフ付近の「SRS AIRBAG」「SIDE CURTAIN AIRBAG」表示を確認する
- 車両の取扱説明書を確認する
- グレード・装備表を確認する
- 判断できない場合は販売店へ確認する
中古車はグレードだけでは判断できない場合があるため、実車と取扱説明書の両方を確認してください。
サイドカーテンエアバッグ車は特に注意
自動車メーカーでは、サイドカーテンエアバッグの正常な作動を妨げる可能性があるため、ピラー周辺へアクセサリーなどを取り付けないよう注意しています。
そのため、エアバッグ装着車で配線する場合は、エアバッグの上や展開方向へ配線を固定しないことが重要です。
エアバッグ本体・固定部品・配線・コネクターなどを取り外したり加工したりしないでください。
正しい配線ルートが分からない場合は、無理にDIYせず販売店や電装店などへ依頼するのがおすすめです。
Aピラーカバーの外し方は車種によって違う
Aピラーカバーの固定方法は車種によって異なります。

一般的には、ドア開口部のウェザーストリップを部分的に外し、ピラーカバーを車内側へ浮かせる構造が多くあります。
ただし、次のような固定方法もあります。
- 通常の樹脂クリップ
- 脱落防止クリップ
- 回転させて解除するクリップ
- 特殊なSRS対応クリップ
- ツィーターなどの配線付き
「どの車も引っ張れば外れる」というわけではありません。
元記事では「ラジオペンチでロックを解除」としていましたが、クリップ構造は車種によって異なります。
サイドカーテンエアバッグ装着車では、必ずその車両に合った取り外し方法を確認してください。
Aピラー配線に使用する工具
今回の作業では、主に次のものを使用しました。
- 配線ガイド
- または太めの針金
- マスキングテープ
- 内装はがし
- 作業用手袋
針金でも配線できますが、車内で使用する場合は先端が鋭くない配線ガイドの方が扱いやすいです。
鋭い針金を使用すると、純正ハーネスや内装、電線の被覆を傷付ける可能性があります。
Aピラーへ配線を通す基本的な流れ
一般的な流れは次のとおりです。
- 車両の電源をOFFにする
- サイドカーテンエアバッグの有無を確認する
- Aピラーカバーを車種ごとの手順で外す
- 足元側のカバーを必要に応じて外す
- 配線を通せる安全なルートを確認する
- 配線ガイドを通す
- ガイドと配線をテープで固定する
- 配線をゆっくり引き込む
- 純正配線やエアバッグへ干渉しないよう固定する
- Aピラーカバーを戻す
- 機器の動作を確認する
1. Aピラーカバーを外す
まず、車種に合った方法でAピラーカバーを取り外します。
ウェザーストリップを外す必要がある車両では、作業する部分だけをめくります。
カバーを少し浮かせた段階で、内部に何があるか確認してください。
いきなり強く引っ張らないことが重要です。
裏側にツィーター配線や特殊クリップなどがある可能性があります。
2. 足元側のカバーを外す
Aピラーから足元まで配線する場合は、必要に応じて足元のパネルを外します。

助手席側へ配線する場合は、車種によってグローブボックスを外すと作業しやすくなることがあります。
下側から覗き、Aピラー方向へ配線を通せる空間を確認します。
3. 純正ハーネスや可動部分を確認する
配線ガイドを通す前に、内部にある部品を確認します。
特に次の部分へ配線ガイドを突っ込まないよう注意してください。
- 純正ハーネス
- SRSエアバッグ関連配線
- コネクター
- ステアリング周辺の可動部分
- ペダル周辺
- 鋭利な金属部分
配線ルートが目視できない場合に、硬い針金を力任せに押し込むのは避けてください。
4. 配線ガイドを通す
今回の実車では、Aピラー側から足元方向へ配線ガイド代わりの針金を通しました。
車種によっては、下から上へ通した方が作業しやすい場合もあります。
方向に決まりがあるわけではなく、安全に通せる方から作業します。
5. ガイドと配線を固定する
配線ガイドが通ったら、通したい配線を先端へ固定します。

今回の作業では、マスキングテープを使って固定しました。
接続部分が大きくなると途中で引っ掛かるため、できるだけ細く滑らかな形になるようテープを巻きます。
コネクター部分を無理に折り曲げないよう注意してください。
6. 配線をゆっくり引き込む

ガイドをゆっくり引きながら配線を通します。
途中で強く引っ掛かった場合は、そのまま力をかけ続けないでください。
一度少し戻して、何に引っ掛かっているか確認します。
強く引っ張ると、次のようなトラブルにつながる可能性があります。
- 配線被覆が傷付く
- コネクターが破損する
- 純正ハーネスを傷付ける
- 内装クリップを破損する
7. 足元まで配線を出す

今回の作業では、ETCの配線を足元まで通すことができました。
ここからETC本体や電源側へ配線します。
配線は必ず固定する
Aピラー内部へ配線を通しただけで、そのままカバーを戻すのはおすすめしません。
配線が動くと、走行中に異音が出たり、カバーや純正部品に挟まったりする可能性があります。
車両側の既存ハーネスなど、安全な固定位置を確認して適切に固定してください。
ただし、サイドカーテンエアバッグ本体やエアバッグを固定している部品へ、後付け配線を結束しないでください。
サイドカーテンエアバッグより車室側へ配線しない
エアバッグ装着車では特に重要なポイントです。
サイドカーテンエアバッグは作動時にAピラーやルーフ付近から展開します。
その展開経路へ後付け配線を置くと、配線がエアバッグの動きを妨げたり、作動時に配線や部品が飛んだりする可能性があります。
エアバッグとAピラーカバーの間へ後付け配線を固定するのは避けてください。
正しい配線位置を判断できない車両では、専門店へ依頼してください。
Aピラーカバーを戻す前に確認する
配線が終わったら、カバーを取り付ける前に次の点を確認します。
- 配線がクリップ穴に重なっていない
- 配線が挟まれていない
- 純正ハーネスを引っ張っていない
- エアバッグの展開経路を妨げていない
- 配線が鋭い金属部へ触れていない
- 足元へ垂れ下がっていない
問題がなければAピラーカバーを元に戻します。
クリップは確実に戻す
Aピラーカバーのクリップが破損・変形している場合は、そのまま使用しない方がよいです。
固定が不十分だと、走行中にカバーが浮いたり、異音が出たりすることがあります。
特にSRS対応の特殊なクリップを使用している車両では、正しい部品を使用してください。
足元に配線を垂らさない
運転席側へ配線する場合は、ペダル周辺へ配線が垂れ下がらないよう特に注意してください。
アクセル・ブレーキ・ステアリングシャフトなどの可動部分へ配線が絡むと非常に危険です。
配線は確実に固定し、運転操作へ影響しないことを確認してください。
ETCやドラレコのAピラー配線動画
今回の実際の作業はこちらの動画で確認できます。
動画で使用した車両
- メーカー:ダイハツ
- 車名:ムーヴ(MOVE)
- 型式:L150系
動画では太めの針金とマスキングテープを使用しています。
この動画はL150系ムーヴでの作業例です。別の車種へ同じ外し方・配線方法をそのまま適用しないでください。
専用の配線ガイドを使うと作業しやすい
動画では針金を使用しましたが、配線作業専用のガイドもあります。
専用品は配線を引き込むことを想定した形状になっているため、DIYで電装品を取り付けることが多い方は用意しておくと便利です。
針金を使う場合の注意点
針金を使用する場合は、先端がむき出しにならないよう注意してください。
鋭い部分があると、純正配線の被覆やエアバッグ関連部品を傷付ける可能性があります。
先端を折り返してテープで覆うなどして、引っ掛かりにくくしてから使用します。
見えない場所へ針金を強く押し込む作業は避けてください。
電源配線をするときは別途注意が必要
この記事は、主にAピラーへ配線を通す方法を紹介しています。
ドライブレコーダーなどの電源をヒューズボックスや車両配線から取る場合は、別途正しい電源取り出し方法を確認してください。
常時電源、ACC電源、アースなどを間違えると、バッテリー上がりや電装品の故障につながる可能性があります。
よくある質問

Q. Aピラーにドラレコの配線を通してもいい?
A. 車両構造を確認し、安全な配線ルートが確保できる場合に行います。サイドカーテンエアバッグ装着車では、展開経路を妨げないことが重要です。
Q. Aピラーカバーは引っ張れば外れる?
A. 車種によって異なります。通常クリップだけでなく、脱落防止クリップやSRS対応の特殊構造を使用している車もあります。
Q. サイドカーテンエアバッグ車はラジオペンチでクリップを外す?
A. 一律ではありません。クリップの解除方法は車種によって異なるため、車両ごとの正しい手順を確認してください。
Q. 配線はエアバッグの上を通していい?
A. エアバッグの展開を妨げる位置へ後付け配線を置いたり固定したりするのは避けてください。
Q. 針金でも配線できる?
A. 今回のL150系ムーヴでは針金を使用しましたが、先端で純正配線などを傷付けるリスクがあります。専用の配線ガイドの方が扱いやすいです。
Q. 上から下と下から上、どちらから通す?
A. 車両によって作業しやすい方向が異なります。内部構造を確認し、安全にガイドを通せる方向から作業してください。
Q. 配線は固定しなくてもいい?
A. 固定した方がよいです。ただし、エアバッグ本体やその固定部品には結束せず、安全な固定場所を使用してください。
まとめ|Aピラー配線はエアバッグの確認が最重要
Aピラーへ配線を通すと、ETCやドライブレコーダーのコードをきれいに隠すことができます。
基本的な流れは次のとおりです。
- サイドカーテンエアバッグの有無を確認する
- 車種ごとの方法でAピラーカバーを外す
- 足元まで安全な配線ルートを確認する
- 配線ガイドを通す
- 配線をガイドへ固定する
- 無理に引っ張らず配線を通す
- エアバッグや純正ハーネスへ干渉しない位置へ固定する
- カバーを戻して動作確認する
特にサイドカーテンエアバッグ装着車では、Aピラーの外し方だけでなく配線を固定する位置も重要です。
エアバッグ周辺の構造や安全な配線位置が分からない場合は、無理に作業せず販売店や電装店などへ依頼してください。
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